第31回(宮崎)大会 開催延期のお知らせ

日本セトロジー研究会会員の皆さん

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)蔓延で不安を感じる日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、当研究会第31回大会は、宮崎市で本年6月の開催をお願いしていたところではありますが、今後の状況は楽観を許さず、公共の交通機関で開催地に向かうことの危険性が飛躍的に高まることも危惧されます。
このような状況で、先日来宮崎くじら研究会の栗田壽男さんをはじめ関係者で検討しておりましたが、今年度の大会はとりやめとし、来年(2021年)6月頃、同じく宮崎市での開催をめざすことを幹事会に提案し、賛成多数で承認を得ました。本研究会の毎年1回の大会は、会員諸氏の成果に触れ、親睦を深める貴重な機会ではありますが、少なくとも今年度は開催を中止しますので、ご諒承下さい。

昨日でしたか、C・W・ニコル氏の訃報がありました。
1988年12月、石川県七尾市などで「日本海と鯨類」というシンポジウムが開催されました。ニコル氏には「鯨取りたちよ、話を聞かせてくれ」と題した講演をお願いし、カナダで捕鯨監督官を務められた経験などうかがい、ご持参のギター弾き語りですばらしい歌をも披露していただいたことを思い出します。
このシンポジウムでは、真脇遺跡見学のあと、当時遠洋水産研究所所長であられた大隅清治先生に、「クジラと人間」というお話しを頂いたのですが、個人的には大隅先生と初めてお目にかかったのはこのシンポジウムの時でした。その後、国立科学博物館に勤務するようになってからも、たいへんお世話になり、国立科学博物館新宿分館で開催した日本海セトロジー研究グループ大会でも特別講演をお願いしました。日本の鯨類研究の要のお一人です。ご存知の方も多いかと思いますが、その大隅先生も昨年お亡くなりになり、宮崎大会では追悼の場を設けることも考えていたのでした。

悲しいことに、日本海セトロジー研究グループ発足のきっかけとなったこのシンポジウムの主要な演者お二方を失ったことを記し、ご冥福をお祈りしたいと思います。

残された我々は、セトロジーの隆盛を目指して頑張るためにも、この災禍を乗り切るべく頑張りましょう。

2020年4月5日

日本セトロジー研究会
代表 山田 格

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