日本セトロジー研究会(略称:セト研)は、おもに鯨類やその他の海棲哺乳類について、研究・普及・情報収集のためのネットワークをつくり、会員相互の交流と親睦を深める活動を展開しています。2017年7月現在の会員数は個人・団体・賛助会員、合わせて約163名、生物学・古生物学・水産学などの自然科学はもちろんのこと、歴史学・考古学・民族学(文化人類学)などの人文・社会科学の研究者を含み、専門家から一般愛好者まで各界にわたる人たちからなっています。日本を中心としながら、世界の鯨類を視野に入れて活動してきました。国内会員の住所は北海道から沖縄まで全国に及び、外国会員もいますし、外国から特別講演者を招いて研究集会を開催したことも何回かあります。

イルカやクジラは意外と身近な海に回遊してきており、定置網や入江や河口に迷い込んだり、海岸に漂着することもしばしばあります。また、鯨類の化石も各地で発見されており、考古学的な遺跡から鯨類の骨や歯が出土することもめずらしくありません。いまでこそ捕鯨はきわめて限定的にしか行われていませんが、かつては捕鯨が各地で盛んに行われ、その文化的遺産が各地に分布しています。セト研は、そのようなさまざまな情報を集め、研究や教育に役立てています。

特に重要な行動目標となっているのが、鯨類が漂着したときにすみやかに適切な対応をとるということです。そのためには多くの人たちが連絡をとりあって協力する体制(ストランディング・ネットワーク)が必要であり、その構築と運営に今後とも大いに貢献していきたいと考えています。